ボーイスカウトとは
ボーイスカウトとは
ボーイスカウトは、イギリス人のロバート・ベーデン-パウエル卿が、インドや南アフリカでの体験をもとにさまざまな野外教育を通じて、少年たちが男らしさを身につけ、将来社会に役立つ人間に成長することを願い20人の子どもたちとともに実験キャンプを行いました。
このキャンプの体験をもとに、「遊び」をとおして少年たちに自立心や協調性、リーダーシップを身につけさせようとしました。これがボーイスカウト運動の始まりです。
日本には、1908(明治41)年にボーイスカウト運動が伝わり、1922(大正11)年4月13日に「少年団日本連盟」が創立され、ボーイスカウト国際事務局に正式加盟し、世界の仲間入りを果たしました。これが日本におけるボ ーイスカウト運動の始まりです。
現在、全世界171の国と地域で約4000万人、日本では47都道府県で約2000団・9万人ががボーイスカウトとして活動を行っています。
年齢ごとにビーバー・カブ・ボーイ・ベンチャー・ローバーと5つの隊にわかれ、各隊のプログラムに沿って活動を行います。
カブ隊はチャレンジ章、ボーイ隊は菊章、ベンチャーは隼章、富士章を目指して活動します。
ビーバースカウトは、ボーイスカウトで最年少の小学1年生から2年生を対象としています。
「みんなとともに仲良く遊ぶ」「自然に親しむ」「楽しみや喜びを分かちあう」などをねらいとし、さまざまなことにチャレンジします。
「なかよし」をキーワードに、学校を越えた地域の仲間たちと、楽しく遊びながら「集団」に慣れていく活動をします。集団の中では、みんなで仲良く遊ぶために必要なルールを守ったり、順番を待ったりすることも、遊びを通じて自然と身についていきます。
※就学直前の1月から仮入隊が可能です。 (出典:ボーイスカウト日本連盟)
カブスカウトは、小学3年生から5年生を対象としています。「自分のことは自分でする」「みんなでルールを作って仲良く遊ぶ」「自然や社会とふれあうこと」といった目標を通じ、自立心や創造力を身につけます。
カブスカウトは、「組」という小グループで活動します。組での活動は仲間意識を高め、体力に自信がない子や引っ込み思案の子でも、仲間と協力して多くのテーマにチャレンジすることによって「自分にもできるんだ」と思うことが増え、生き生きと、はつらつとした表情が多くなっていきます。また、仲間との協力を繰り返すことで、「仲間の中のひとり」であることも知ります。 (出典:ボーイスカウト日本連盟)
ボーイスカウトは、小学6年生から中学3年生を対象としています。「班」というグループの中で、それぞれが自分の役割をもち、協力して活動します。キャンプやハイキングなどの野外活動の中で「リーダーシップ」「協調性」「社会性」などを育み、奉仕活動を積極的に行うことで「役に立つことの大切さ」を学びます。
ボーイスカウト年代になると、数多くのハイキングやキャンプを経験します。ふだんの生活とは異なり、不便なことも多いキャンプでは、快適に過ごすためにできることを仲間とともに試行錯誤します。ボーイスカウト年代以上の共通のモットー「そなえよつねに」を意識し、五感を使って知識や技能を得ること、心構えをもつことなど、いろいろな意味での「そなえ」を大切にしながら、協力して成し遂げることを学びます。 (出典:ボーイスカウト日本連盟)
ベンチャースカウトは、中学3年生の9月から18歳の、主に高校生年代を対象としています。「高度な野外活動」への挑戦のほか、関心をもったさまざまな課題や問題について個人やチームで考えて行動していきます。
ベンチャースカウトになると、より積極的に自分から行動するようになり、同じ目的をもった仲間とともにさまざまな計画を立てて実行します。良かった点や悪かった点などを考え、過程において学んだことや理解したことを踏まえて、また次のステップへと進んでいきます。 (出典:ボーイスカウト日本連盟)
ローバースカウトは、18歳以上25歳以下の青年を対象とし、自身がそれまでに得た体験や知識、技能を基に、「社会や世界の課題」に挑戦します。また、他の人々に「奉仕」することで自らの成長に繋げ、自分自身の将来の目標や社会との関わりについて考え、行動していきます。
自己研鑽と奉仕を中心に、自分たちが求めていること、挑戦したいことについて、自分たちで目標を決め、最適な形で実践するための計画から運営までのすべてをスカウト自身が率先して行います。 (出典:ボーイスカウト日本連盟)
ボーイスカウトといえばキャンプ活動のイメージが強い方もいらっしゃると思います。
そのイメージの通りボーイスカウト活動で最も大きいイベントがキャンプです。大分県連盟として参加しているのは、世界ジャンボリー、日本ジャンボリー、九州キャンポリー、神社スカウト全国大会などがあります。
世界ジャンボリーは、4年に一度世界中のスカウトが一堂にキャンプを行う大会です。2015年には山口県山口市きらら浜で開催され、3万人以上の世界各国の青少年(14~18歳)のスカウトが参加し、12日間のキャンプを行いました。次回2027年にはポーランドで開催される予定です。
日本ジャンボリーは、こちらも4年に一度全国各地のボーイスカウトが集まりキャンプを行う大会です。2018年には石川県珠洲市、2022年は新型コロナウイルスの影響で各地サテライト会場で集まり中継をつなぐ形式を取りました。2026年の大会場所については未定となっています。
九州キャンポリーは、4年に一度九州の各県から派遣されたボーイスカウトが集まってキャンプを行う大会です。
神社スカウト全国大会は5年に一度、支持母体を神社とする全国のボーイスカウト・ガールスカウト団体が伊勢神宮に一堂に会しキャンプを行う大会です。
ボーイスカウトは1907年に始まり100年を超える歴史を持つ団体です。これまで数多くの著名な人物も輩出してきました。
例えば、マイクロソフト社を創業したビル・ゲイツや、数多く大ヒット映画を手掛けたスティーブン・スピルバーグもボーイスカウトの経験者です。
またNASAの宇宙飛行士の3人に2人はボーイスカウト経験者であることが知られています。
日本の有名人では、宇宙飛行士の野口聡一さん、サッカー日本代表を始めてのW杯に導いた岡田武史さん、お笑い芸人の宮川大輔さんがボーイスカウト活動経験者です。現在もボーイスカウト活動を行っており様々な場面で活躍されています。